2013年6月29日(土)
書店見物
駅前再開発(大宮東口)のためなのか、ロフト(ビルが解体されて、ロフトと無印はそごうへ)に入っていた
J書店が高島屋に入ることになった。1週間ほど前に開店したので、見物に行く。相変わらず
書棚の圧力(?)でどうだ、、という配置ではあり、本探しで日が暮れそうなムード。ざっと全体を
ほっつき歩いてみた。レジ前の、売行きベスト本やフェアのコーナーは、制作途中の感あり。内容
を表示したプレートが棚の上に貼ってあって、これが半端なく多い。その昔(かなり昔)のリブロ
のレイアウトをちょっと思い出すと、ジャンルの確立性みたいなテーマがあって、いまとなっては
懐かしく思えるのだった。ついぐちぐち文句を言うおばさんみたいだけど(実際に言ってはいません)
雑誌がねー、さー、うーん、という具合に残念な展開でした。高島屋はおばさんの根城?というか
多いので言われないように。とかエラソーなことは言えず、ちゃんと新刊チェックをすべし。という
ことで出直す予定ではあります。
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いやはや月末。あれこれ考え過ぎでまとまらず、今週の更新はパス、となりました。申し訳なく。
2013年6月22日(土)
装幀の魅力
本格的(?)に梅雨の只中になり、甘くみていると結構降られたりするのでした。
週半ば、シス書店へ行き<野中ユリ 本の博物誌展 6/30日迄>追加納品をしつつ、改めて野中ワールドに浸る。
自筆のメモが数点展示されていて、思わず見入ってしまった。
「ナジャ」のマークのような星形の
図像がメインになっていて、いまさらながらその素晴らしさを再発見した次第。野中氏は本の装幀も
数多く手がけられていて、今回はその作品と本の展示という企画。特に70年代前後ものから90年代
位までの装幀本(尾崎翠全集/椿實全作品/夢のある部屋/ナンセンス詩人の肖像/狼の太陽/吸血鬼
幻想/など)を参考作品的に展示販売させてもらっています。思いがけないものでは、現代詩集の装幀
もあり、前後の見開き部分や折込の口絵など、発見する喜びを味わえるというもの。未見の方は是非。
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ということで、<書籍紹介>1点「フィニのアトリエの猫たち」(1月くらいかかった、、、)と、
2点のみの新入荷(P1)をUPしました。いつもながら、焦りつつとりいそぎ、の感あり。ううむ。
2013年6月15日(土)
人間、とりあえず主義
6月6日、なだいなだ氏死去、83歳。(スペイン語で「何もなくて何もない」という意味のペンネーム)
PR誌ちくまで、「人間、とりあえず主義」を連載していて愛読していたこともあり、残念無念。
記事によると、6度も芥川賞候補になっていた、、、ので、確か1冊は作品集があるはずなのだけど
(又しても)みつからず。ー二つ目のがんを告知されてから、何でもいってやろうという解放された
気分になった。怖いものがなくなった。これからは遠慮なくいう。−ちくま506(5月号)より
ー(同じく後半)ともかく、シュルレアリスムの時代には、何でも実験された。それは時代そのものが
馬鹿を平気でやり、それが許される青春の雰囲気を持っていたからだった。だが、シュルレアリスム
の時代は、また言論の不自由な時代だったことを忘れてはならない。(後略)
ついつい抜書きばかりになってしまった。毎月の教訓が失われてしまった。ご冥福を祈るばかり。
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ということで、今週は草森紳一を4点更新しました。(<日本文学/エッセイ>P4)まだあったはず、
というのは“夢”だったのか、、。怠慢の深い穴から探し出さねばなりません。ううむ。
2013年6月8日(土)
梅雨?
というくらい雨が降らないこの頃。
今月は検査月間というか4回も通院しなくてはならず(検査は2回で後の2回はその結果を聞く
というもの)、木曜日は家人の付添、翌日は絶食してPETCT検査を受ける。体調には
これといった変化もないので、果たして受ける必要があるのかどうか。近藤誠氏の本によると、
ー実は原発事故よりこわい医療被ばくーと書かれているし、、ここが考えどころなのかも。ううむ。
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ということで、更新作業の時間があまり取れず、ちょっとだけ。(ファンタジーの4の猫の本
を3点ほど)しかも他に、何これ?という頁をみつけてしまい、図版を再度載せる為に探してもすぐには
出てこない、、という最悪の事態に陥り中(まさに自業自得)。宙吊りの雨の気分、とか言っては
いられないのだった。
2013年6月1日(土)
梅雨の晴れ間
早くも6月。この辺で踏みとどまって、せめて年頭からの収支や整理などをするべきなのだけど、
例によってズルズルと時は過ぎてゆく、かんじ、ではある。ううむ。
で、iPhoneのバージョンアップをする必要に迫られ、検索してみてもほぼワカラナイので、TEL
をして聞く。すると思った以上に時間のかかる作業であることが判明。丁寧に応対してくれた最初の
男性から専任(?)の方へ担当が変わり、(ちなみに女性だった)主にPCの操作があれこれあり、
ざっと1時間半ほどかかった。途中、説明してもらう事項も多く、担当者もラクじゃないよね、と
余計な心配をしている暇はない訳で、結局買い出しにゆく時間がなくなったのだった。やれやれ。
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と、どーでもよい話でごまかし気味であります。“あったはず”という思い込みをなくす為にも
在庫品の再チェックに務める所存。ということで、梅雨の晴れ間を有効利用しつつ、倉庫に籠る
ようにしたいという、希望的観測ではあります。
2013年5月25日(土)
ロバの涙
水曜日、やっと“5月の唄 宇野亜喜良展 ” を拝見。(シス書店、26日迄)ジャック・
プレヴェールの「5月の唄」をテーマとした新作20点余り。壁面には小判の作品が並び、ガラスケース
には小さなオブジェ(紙粘土で作られた1点もの)が展示されていて、まさに宇野ワールド。御年
80歳とのことで、これほどの創作意欲に感嘆してしまうのでした。“ロバ”というとつい、ブレッソン
のバルタザールを思い出してしまうのだけど、宇野氏の描くプレヴェールのロバは飢えて泣く?
ばかりなのかも。
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ということで、今週はバタバタと過ごしてしまって時間切れにつき、つい更新が雑(?!)に
なっております。(ユリイカ4点のみ)それだけか、、ということで、反省しきり。
ブロック塀の上の猫、シリーズか。
2013年5月20日(月)
チケット入手のお知らせ
アートプランニング・レイさんより、徳島県立近代美術館にて開催中の、<遊ぶ>シュルレアリスム展
、の入場券が少部数入りました。お近くの方はいかがでしょうか。(6月30日まで)
2013年5月18日(土)
読み捨ての美学
火曜日、紫外線の厳しい午前中に、家人のための歯医者通いへ。車椅子を押しながら踏切を
わたった時のこと、以前に線路の溝に車輪が嵌ってしまったことがあり、家人がここだけは歩くと言い、
よろよろと歩いているとカンカンと音がして遮断機が下りてきた。中ほどまでしか進んでいないので、
焦って後ろから急き立ててもそう早く進めるものではなく、遮断機は完全に降りてしまい、あわや
のパニック状態、、、、と、向かい側で待っていたタクシーの運転手さんが、遮断機を持ち上げてくれた
のだった。ギリギリセーフ。いやはやとても怖い体験でありました。
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ということで、本日、新入荷を7点UPしました。3点は、80年代に出た“週刊本”(常に刺激的な
テーマ性)で、40点くらい刊行された。 ー週刊本は、それ自体がゆらぎ、力の直接性、強度を
はらんだ高速運動の場です。(中略) 常に何ものかのミュータント(突然変異体)でありつづけ、
読むこと=書くことの快楽に向かって、冷ややかなパフォーマンスを演じるのです。<書物素>
が露出するのです。−刊行にあたって、1984年9月 朝日出版社
何と何と80年代というべきか。それにしてももう少し紙質をバージョンアップして欲しかった。
これこそ読み捨ての美学?なのかもしれないけれど。
2013年5月11日(土)
トワイヤンのヴェルニサージュ
GWは終わってしまった、、。結局は片付け作業ばかりで、またしても捜し物みつからず。
ここにあるはずという、不確かな記憶はことごとく裏切られ、深いため息ばかり。思えば、
2年前の惨事の時に場所を変えざるを得なくなってとった措置、が悪かった。落ち着いてから
再考するはずであったのに、、とぶつぶつ愚痴ってる場合ではない訳なのだった。ということで
気力減退を回復させるべく、「SPEC〜天〜」「ダーク・フェアリー」とかのコア?な映画を
見て過ごす。ううむ。
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<遊ぶ>シュルレアリスム展(7/9〜8/26 於:損保ジャパン東郷青児美術館)のチケットを
少部数入手しました(アートプランニング・レイさんに感謝!)お買上げ(及びご希望)の方
に差し上げます。現在は、徳島県立近代美術館にて開催中(4/27〜6/30)です。
先週書き忘れてしまったけれど、この本の表紙(マン・レイの“手”のオブジェ)をめくると
トワイヤンの“手”(個展のカタログ)が現れる。桃色に縁どられた“手”は、遊びへの誘い
のようではあります。
2013年5月4日(土)
<遊ぶ>シュルレアリスム
木曜日、定期検診(家人の付添)の為、朝9時に家を出て、帰宅は午後1時半、、。動悸がおさまらない
ということで、心臓の超音波を受けるが、結果はほぼ異状なし。年齢相応(92歳)だし、むしろ
立派(?)な結果との由。本人は納得できないらしく、何とかなりませんでしょうか、と泣き落とし
作戦を試みるが、これ以上の薬は無理、とあっさり断られる。ううむ、やれやれ。
ということで、連休前日の慌ただしさの中、新刊到着、翌日のUPとなりました。
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「<遊ぶ>シュルレアリスム」。久々のシュルレアリスムの新刊で、これまたたのしい1冊かと。
ーシュルレアリスムというと(中略)なにか現実離れのした幻想的なこと、奇異なことの意味に使われ
たりしています。けれども本来の意味はそういうものではなく、実際にはむしろ目前の現実と生活に
立ちむかい、そのなかで「真の現実(あるいは超現実)」や「真の人生」に出会おうとする物の見方
、生き方であり、それを多少とも共有するグループとその運動のことだったのです。ー序文より
マルセイユ伝来のタロットの要素も加味されたトランプセットの図版が扉にあり、(ジョーカーは
ユビュ)オブジェ、コラージュ、写真、人体、風景などのテーマ別に配された図版の数々は、見て
確かめる悦び?に充ちているようでもあります。マン・レイの表紙から、人名解説・索引のバイオレット
の頁で終わる、というちょっとした遊び感覚?なのかも。是非にとお薦めいたします。
2013年4月27日(土)
GWの読書
このところずっと低迷状態(売上の)が続いているというのに、今月はつい仕入に力が
入ってしまって昨日も出かける。五反田アートブックバザール。いくつかテーマ別の探し物
もあり、絵本や図録、アート系雑誌も豊富でついのめり込む。事前注文の数点が当たっていたしで、
そこそこの量となった。首尾はどうなのかときかれればまあ7割くらいか。せっかくみつけても外装
などの状態が芳しくないと、逡巡しつつ断念。ビジュアルものはやはり美がいのち(?)かも。
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ということでいよいよGWに突入。海外へ出かける人も多いとか、ま、いいんじゃないでしょうか。
人の動くときはじっとしている性分なので、当然のごとく家内事業となる。ちょっと時を止めて
整理整頓などしないといけないワケではあります。ううむ。
「2666」はどうしたかというと、あと1/3頁くらいを残しているので、果たして読了できるか。
ハルキ・Mの新刊(とうに手を引いているけど)、岩合さんの猫の撮り方の本、新潮1300号、など
つい目移りして寄り道ばかり、ではあります。よい読書体験を。
写真は、家の中で放置状態でも咲いた!という記念。
2013年4月20日(土)
神保町へ
今週始め、久々の仕入れ(神保町)へ行く。丁度、頼まれた美術書を探す目的もあり、仕事
の意欲(?)に目覚めるべく出かけたわけなのだけれど、結果は惨敗(気味)。古書展の
方は多少の力み過ぎというか、まあ仕入過多に陥り、探し物みつからず。その後の古書店
めぐりは、あの辺の棚に確か、、というカンはすべて外れて、ほとんど収穫なし。約2軒では
、思いがけないことに大巾な棚の入替をしていて、ほぼ絶句状態。美術書コーナーでは、客も
売場担当者も若い、、30代前後か、、ううう。おじさんはどこへ行ったかと見廻せば、奥まった
一角に、守護神か背後霊?のように座っていたのだった。図録は山ほどあれど、作品集は
少ないなあ、という印象ではありました。
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今回は“書籍紹介”を1点更新しました。薔薇十字社(内藤氏)とその周辺ということで、戦後
文芸誌『世代』の作家(編集者)の追悼集など、インパクトある作家たち(三島、澁澤、森茉莉
など)とともに時代を駆け抜けた、、感があります。ご参考まで。
2013年4月13日(土)
春はサディスティック
かどうかはともかく、不安定な気候に左右されるこの頃。エイヤッとばかりやっとのことで
外出。LIBRAIRIE6/シス書店へ。“金羊宮”のテーマの下、多数の作家の作品が展示されている。
野中ユリ/宇野亜喜良/大月雄二郎/赤木仁/山本六三/桑原弘明/合田ノブヨ/勝本みつる/山下
陽子/菅野まり子/など。合田ノブヨ氏の数年ぶりの新作(マッチ箱のコラージュ!)は見応え
あり。桑原氏のミクロ羊と、勝本氏/大月氏のオブジェなど、オーナーSさんの丁寧でたのしい
解説を聞きながら、しばし時はすぎゆく。ここはまた出会いの場でもあって、思いがけない筋?の
方との話題に興味津々でありました。
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ということで、久々に新入荷を5点UPしました。お目に留まるものがあれば幸いにて。
また、APIED21号が昨日届きました。取扱店が驚くほどに増え、連載もあり、何よりビジュアル
の充実ぶりに感嘆してしまいます。継続の力は女性の方が強いかも。偏見かしらん。
2013年4月6日(土)
宙吊りの在庫
早や四月。新年度の緊張感はどこへやら、先月のやり残しのあれやこれやに追われている
日々、ううむ。
先月下旬、せっかく時間を作って映画(ハネケ)を観るべく出かけたのに、その日から
上映時間が変わって(!)いて、観られず。この際時間が合えば何でも、、と思ったけれど
「ザ・マスター」も「ジャンゴ」も合わず。悔しー。ということで、wowow漬け気味の昨今。
ハタと手を打つことができたのは、「イレイザーヘッド」完全版、1993年「ザ・ショート
フィルム・オブ・ザ・D・リンチ」1966年(グロテスクの美!) 「ミッドナイト・イン・
パリ」2011 ウディ・アレン(ブニュエルの皆殺しの天使の引用あり、、) 「おとなの
けんか」2011、ポランスキー(言葉の応酬のニヒリズム) 「ルルドの泉で」2009(ルルドの
奇跡の残酷性?) 「ヒミズ」2011、薗子温(ラストシーンの解放感) 「一命」2011、三池
崇史(冒頭の龍の屏風絵と全体の暗い色調)などなど。
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今回の更新は、澁澤龍彦周辺をもう少しまとめようと思いつつ、どうも宙吊り状態で持越し
の気味あり。どこかへまとめておいたものがみつからず、ああ情けない。