2011年6月25日(土)
真夏日
週の半ば、堀内誠一展(うらわ美術館)へ。久々の浦和駅は構内の大改造(?)中で、と まどう。西口駅より左側方面を行くと、これまた激変といってもよいような変わり様(と はいえ、こちらが長いこと出向かなかっただけのことかも。洋菓子パーラー“セキモト” が何の変化もなく存在していて嬉しい)小用で、 埼玉県庁までたどり着き、市役所を目 指したものの見当たらず。案内所で尋ねると更に歩いて10分かかるとの由。見当違いはな はだし。真夏のような暑さに閉口してここでギブアップ。やれやれ。
気を取り直し、堀内展へ。会場が違うと企画展の内容も変化するものだと実感する。“旅” と“絵本”の比重多し。絵本の数々の原本の展示はとてもよかったし、旅行用具というか 手帳なども展示されていて、そのあまりに緻密なメモ書きに驚く。会場入り口に壁画!と 夏バージョンのTシャツが10点ほど展示されていて、復刻販売すれば売れるのに、、としば し恨めし気に見上げてしまったのだった。

2011年6月18日(土)
今週のあれこれ
月曜日:検査日。採血/レントゲン/超音波/PETCT/と、一通り受診。どこにもひっかから ないことを祈るのみ。会計で、1,500円足りずやむなくカード払い。高額は分かっていたと はいえ、やはり高い。
火曜日:月1度のデイケアサービス、訪問日。
水曜日:昨夜から痛みが取れない(家人)というので、急遽かかりつけの総合病院へ。10 時前に着いて午後1時過ぎにやっと診察。待ちくたびれて怒り出す患者もいた。つい応援し たくなってしまう。せめてあとどれくらいかかるのかの表示が欲しい。
木曜日:午後の予約(家人)で近くの神経内科へ。20分待ちで済む。
金曜日:デイサービス日で家人は留守。この時とばかり本の整理を始めるが大して進まず 。挨拶状の印刷。
土曜日:挨拶状送付。夕方から小学校の同窓会(卒業以来だからものすごく久しぶり)が あるので、ちょっとだけ行くことにした。ううむ。
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□今週の映画 「アリス・イン・ワンダーランド」2010/ティム・バートン監督
19歳のアリスなんて意味がない、と思ってしかし観ないわけにもゆかず、結果的にイメージ としてさほどの違和感(思ったよりだけどあくまで)もなかった。ただ、ジョニー・デップ の帽子屋はアクが強すぎ、ヘレナ・ボナム=カーターの赤の女王はデフォルメが見事に決ま り、チェシヤ猫は出没しすぎ、と、各々混沌とした世界へぐちゃぐちゃと絡まり合っての印 象としては、×と言わざるを得ないのだった。シュヴァンクマイエルの「アリス」との何た る違いかとしみじみ思い出してしまうのだった。ティム・バートンの作品は優劣雑多混在で あって、好みがこれほど多様!なのもめずらしいかも。(ベストはやはり「バットマン・リ ターンズ」)ということでB_

2011年6月11日(土)
軋む日々
梅雨時は“家”(屋内外)にも多少の軋みが生じて、あれこれメンテナンスをしなければ ならず、そんなこんなで早くも10日が過ぎた。時を止めるためにはアクションあるのみ? !かどうかはともかく、大したこともなく過ぎたのであった。左川ちか譯詩集、ジワジワ 動いています。
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○今週の読書 「草森紳一が、いた。」−友人と仕事仲間たちによる回想集 2010/12/24刊  東海晴美 編:発行 
525頁の大冊。2008年3月に伝説的逝去(マンション自室の本の山の中でみつかった)→現 代の荷風なんじゃないか(坪内氏) といわれる草森氏への回想集で、煙草をふかす仙人 然とした氏の扉写真から、「虎の休日」と題された大倉舜二氏による写真の数々。これは もう、一日中じっくりと読みふけっていたい本だ。大学の同期だった松本氏の、「狼藉集」 に収録されている自分の話がどこに載っているのかわからない、というエピソードからはじ まり、偉大なる巨人のその大きさが身にしみてくるのであった。著作・訳書一覧が、書影と ともに掲載され、3万冊以上の蔵書整理プロジェクト(序章から第2部まで)の様子とかもあ り、読み進むのが愉しみ(まだ半分ほど)なのだった。

2011年6月4日(土)
新入荷更新
早や6月。月末がバタバタと過ぎてしまうと、予定した事柄がほとんどクリアできずに終わ った、という現実。嗚呼。
近くに出来たホームセンターへ行き、採寸したキッチン戸棚を探す。2階の家具売り場では みつからず、仕方なく組立家具を購入。完成品の仕立て料4千円と聞いて、自分で組み立て ることに。作成図を凝視?したつもりが初歩的なミスがあり、それでも何とか完成。ミス を補うために鋸を持ち出したりして左手に切り傷、、。こんなはずではなかったはず。
新入荷10点、更新しました。1のアヴァンガルド5号は、東京都写真美術館での展覧会より 。シュルレアリスティックな写真の数々を堪能できます。2は、明学での伝説?の映画上映 会で、(当時は何度となく通わせてもらったのでした)貴重な映画の記録かと思われます。 3の「映画とシュルレアリスム」とともにお薦めです。7は、世界の屠畜場を廻るという誰も 追随しないようなルポで、イラストに興味津々。最近文庫版が出たようですが、こちらの方 が見ごたえあり。8、は旺文社文庫のフランス小説集なのだけれど、頁の上部にヌレがある のが残念。気にせず旅先で読むという方にお勧めです。
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□今週の映画  というより、ここ1月ほどで見たDVDから。(追記:じゃなくてWOWOWから)
「ザ・ウォーカー」2010 監督名失念 ゲイリー・オールドマンが何よりも求めていたのは 本(聖書!)の力だって、という信じられないお話。B
「アバター」   2009 ジェイムズ・キャメロン  3Dで見ればさぞ美しく迫ってくるだ ろうと予測しつつ、当初の思い込みを覆して?よくぞここまでという風に感心したのでした。 ストーリーは置くとしても。B+
「ミルク」   2008 ショーン・ペン  ゲイのための政治を追行するため活躍し、道半 ばで銃弾に倒れたハーヴィ・ミルクの伝記的な映画。ううむ。B
「運命のボタン」 2009 リチャード・ケリー 運命のボタンの付いた箱を運ぶ男の顔(損 壊の度合い)に終始釘付。C
「いつか晴れた日に」 1995 米/英 アン・リー さすがに原作(ジェイン・オースティン )が良いと面白いということを発見(今更かも)B+

2011年5月28日(土)
梅雨入り
早くも関東地方の梅雨入り宣言が昨日出ました。新刊対応に追われ(というほどでもない としても)気味につき、更新延期。来月には、新入荷(と限定版など)を少しUPしたいと 思っております。

雨の日が多いと引きこもりしやすく(?)なり、何となくどこかでホッとしている部分あ り。最近、スマートフォンを奨めてくれる友あり、しかしケータイさえうまく使えない身 には、猫に小判もいいところ、じゃないかと自制しつつ恨めし気にながめている(電車中 とか、で)のではあった。

2011年5月25日(水)
『WHITE SLIPPER』
左川ちか飜訳詩集が入荷しました。森開社さんらしい瀟洒な造本です。10名ほどの訳詩集 ではあるけれど、左川ちか本人の詩ではないかと、息をのむ程の言葉使いに驚嘆したので した。

   Yesといふ言葉よりも白い、真白な飛行機が上靴のやうに空から落ちてくる。あ
   なたは薔薇色と白のSkirtを拡げながら銀色の棘の芝生を踊って来る。そして私
   が太陽から蹴落とした白い上靴を上手にうけとめる。

    ーハリイ・クロスビイ 『WHITE SLIPPER』より

2011年5月21日(土)
入荷予定
左川ちか翻譯詩集の入荷予定について、お問い合わせもあり、本日森開社さんへ電話で確 認しました。23日(月)には当方へ届くとの由。従って、発送は翌日24日前後となります。 ご予約いただいた皆さま、もう少々お待ちください。(今回DM等はありません)
全詩集別装版については、製本の職人さん激減問題等あり、難渋している模様。いずれ詳 細を発表します、とのことでした。
それと、前々回の記述で、パゾリーニ詩集近刊というようなことを書いてしまいましたが, すでに2月に刊行されていました(みすず書房刊)。大変失礼しました。ご指摘くださった 方に感謝。新聞広告(朝日のみ)しかチェックしていないとこういう事態に。それとも刊行 事に載っていたのか、見落としか、と深く反省。
ということで、聞こえてくるのは不景気に拍車がかかる話ばかり。市場も古書展も活気に 乏しいようであります。あれこれダンピング激しく、いくら安くても読書意欲を掻き立て るモノがなければアカンというところで、その“モノ”とは何か。希望とか夢とかじゃな くて単に“欲”なんじゃないかと自らを省みて、、思う次第ではありました。
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○今週の読書 「詩人とボクサー」−アルチュール・クラヴァン伝 谷 正親 2002 青土社  アルチ ュール・クラヴァン、スイス生、英国籍。ブルトンの黒いユーモア選集にも収録されてい る作家ということで、期待は高まるわけですが、詩の威力はいかばかりかと思うとこれが そうでもない(様な気がする)。オスカー・ワイルドの甥にあたるそうで、190pの長身。 写真を見る限り怪物的? ボクサーで詩人というと、寺山修司とかあと、アメリカの詩人 でもいたような。ランボー、ワイルド、デュシャン、ピカビア、等の名だたる人物よりも 、絶望的な伝説の詩人、ということ。で果たしてその魅力をどこに見出すべきか、かしら ん。ドラマティックな映像にでも仕上げてもらうしかない、かも。 あと新刊で、ブルータスの本屋特集とか、草森紳一とか買ったのですが、入手すると気が 緩んで?積み上げ状態、ではあります。

2011年5月14日(土)
森と芸術
連休が終わったと思ったら病院通い(定期健診、家人の付添等)がつづき、見事に降り続 く雨の中を出掛ける。濡れるのを嫌がる猫のような心境?で寄り道せず。13日の金曜日の 前夜就眠中、余震に慄いて起きた瞬間右足が攣り、しばし動けず。ううむ。

新刊1点。「森と芸術」展(東京都庭園美術館 4/16〜7/3迄)の解説図録ともいうべきも ので、“森”をめぐるARTが堪能できる。アンリ・ルソーの楽園から始まり、各時代の風 景画、ゴーギャンなどの伝説の森、グリムやアンデルセンの挿絵、シュルレアリスムの森 の神秘。ボマルツオの「聖なる森」通称怪物公園の迫力、ウオルター・クレインのメルヘ ンの森、岡本太郎の「樹霊U」1970、特別寄稿:西野嘉彦、シュルレアリスムでいうと、 デルヴォーやマグリットを超えて?エルンストの作品へ到達してしまう気もする。 本日午後から会場内にて巌谷氏の講演有。挿絵 また、明日には明治学院礼拝堂にて「縄文の森 、シュルレアリスムの森」というタイトルの講演有。2日続きの講演とはなんと貴重な体 験となることでしょう。

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□今週の映画
「ラブリー・ボーン」2009 米/英/ニュージーランド ピーター・ジャクソン監督 B  殺された少女の視点で物語は進行する。経緯と解明と結末と、観客はいつもと違う? 緊張感を味わえるかも。「乙女の祈り」1994、の少女たちの残虐性は記憶に新しいという か印象に残っていて、結局摩訶不思議な“少女”世界が好みなんだろうか、とつい勘ぐっ てしまう。ピーター・ジャクソンといえば最早「ロード・オブ・ザ・リング」を撮ってし まう大物監督となってしまったけれど、デビュー作は「バッド・テイスト」というバカみ たいな作品だ、と映画好きな友人より教わる。ホントにものすごく気の抜けたもの (youtubeで見た)で、素地はこの辺なのかも。 「ラブリー・ボーン」に戻ると、祖母役のスーザン・サランドンが、煙草を吸いまくりの 魔女みたいでさすが?の貫録だったのだ。

2011年5月7日(土)
新刊2点
連休中は、山積みの処理物件を少しでも減らすべく格闘?するつもりでいて、まあ山の上 層部のみ減らした、という結果ではありました。目録への道は遠く、、。
エディション・イレーヌの3年ぶりの新刊「屋上庭園」が入荷しました。耽美、頽唐文学 の饗宴!<反時代的>文芸アンソロジー、という松本氏のライフワーク的世界が拡がりま す。カラーの口絵として、書物のアール・デコー1920年代洋書絵カバー本の魅力、が収録 されていて目を引きます。編集後記15頁も読みごたえあり、お薦めします。 また、シネマアピエ7号が本日入荷。“少年”をテーマに30名ほどの執筆陣。四方田氏「パ ゾリーニと少年たち」は、さすがに流れるような?筆致で、近刊予定のパゾリーニ詩集に 期待してしまいます。モノクロスチールもあり、様々な“少年”をめぐる思いが交錯してい て愉しめます。
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○今週のいろいろ (面倒なのでランク付けしてみました) ・「赤朽葉家の伝説」桜庭一樹 2010/創元推理文庫  拍子抜けして B ・「人獣戯画の美術史」鹿島 茂 2001 ポーラ文化  図版が多いけど B_  どうも拭い去れない違和感?のせいか、思い込みのせいかどうなのか。 ・「新潮 2011/1月号」堀江×朝吹対談+αしか読んでいないけれど、B+ ・「映画はネコである」(宮尾大輔 2011平凡社新書  読みかけ、Bの予感 ・「シャッター・アイランド」2010 M・スコセッシ  彼は70〜80年代だ、と思った。B_ ・「マイレージ・マイライフ」2009 米 失念 俳優が好みというだけで見るべきではない。 C ・「パラノーマル・アクティビティ」2007 〃 どんだけ怖いのかと思いきや、、C 

2011年4月30日(土)
シュルレアリスム展
今週はじめにやっとシュルレアリスム展(国立新美術館)へ行く。平日とはいえ場所柄な のか入場者は多め。(若者と年配多し) ポンピドゥセンター所蔵作品によるーわけなの だけれど、作家の片寄は否めず。(ブローネル/マッソン多し) 会場は、年代順に構成さ れていて真面目(?)に取組めばシュルレアリスムの変遷が分かるようにはなってるもの の、、ううむ。いわばまあ表層的なわけで、トワイヤン、ベルメール、タニングは各1点、 トルイユ、ゾンネンシュターン、フィニ、モリニエなどはなし。映像は5本(多分)あって、 なかでもブニュエルの2本(アンダルシアの犬、黄金時代、が隣接したスクリーンに各々上 映されている)は立ち見で結構な人集り。休憩室の奥の方に、“ブルトンのアトリエ”と いう20分くらいのフィルムあり。淡々と展示された作品を撮影していて、オブジェの様々 なものの共鳴(アフリカの民族人形など)とブルトンの視線を感じることができる。これ はDVDになってるかも、という勝手な思い込みは裏切られ(ポストカードやファイル、スト ラップなどは豊富)何とも残念であった。
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○今週の読書  「スーパー・カンヌ」 J・G・バラード 2002 新潮社  バラードの絶対的読者とい うわけではなく、ついテ キトーな付き合いとなってしまい、この本も一度放り出したり したもので3か月くらいかかってしまった。し かし、この人の文体に惹かれてしまうこと は確かで、“スーパー・カンヌ”を舞台にまさしく映画的にアヴァ ンギャルドに物語は すすむ。悪夢のような映画として誰かに撮ってもらいたいものだ。 「きことわ」  朝吹真理子 2011/3刷 新潮社  144回、芥川賞。美女と野獣の受賞と いわれた、野獣の 方の西村健太は(理由はともかく)読まない。何とも不思議な小説だ った。永遠子は貴子より7歳年上、  子供のころ仲の良い姉妹のようにあるいは子猫のよ うにもつれ合って眠る描写とか、夢の中で回想する 夏の日々とか、始まりと終わりが連 鎖するような浮遊感が漂っていて、それがタイトルにも現れているよ うに思える。そこ ら辺の小説(?)にはとんと見当たらない、といえるかも。

2011年4月23日(土)
Femes Surrealistes
昨日は、久々の五反田古書展(アートブックバザール)へ。ビジュアルものが豊富なので ついつい長居になる。薔薇十字社の本を前に熟考?した末、やめることに。価格と本の状 態とのせめぎ合いで負けたかも。事前注文の1点が当たっていて、未見だったこともありこ れは収穫だった。
その後、恵比寿のシス書店へ。女性シュルレアリスト展。壁面に、タニング、V・ユゴー、 トワイヤン、カリントン、ウニカ・チュルン、野中ユリ、合田佐和子、etc、の作品が並び 壮観。古書(当方も少し出品させてもらっています)、ポストカード、オブジェなど。店 主S嬢が話しながら引き出しから次々と展示してくれる(魔法の引き出し!)資料や作品な ど、小スペースながら奥深く魅惑的な空間となっている。ここでもまた時を忘れ気味で、 未消化のまま去るというか、後ろ髪引かれる思いもあるのだった。地震の影響もあり、5月 末までの会期延長との由、お近くの方は是非、とお薦めいたします。
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□今週の映画 「アンナと過ごした4日間」2008 ポーランド/仏 イエジー・スコリモフスキ監督  ポー ランドの巨匠といわれるスコリモフスキの17年ぶりの作品。映像がとにかく見とれるほど美 しい。ただしストーリーは、侘しくやるせなくある意味偏執的な愛のお話。レオンという中 年男への感情移入はないとして、それでもミステリアスであるのはさすが。 「四十挺の拳銃」 1957 米 サミュエル・フラー監督  S・フラーはどれも好きなのだ けど、思ったほど消化できていないので、WOWOWにかかればとにかく録画しておくことにし ている。で、この西部劇は女頭首がカウボーイの男たちを引き連れて馬で疾走する冒頭シー ンが印象的。その暴走を呆然と眺めている三兄弟がからんでゆくわけだけど、男の顔が急に アップ(望遠鏡視点?)される場面とか、げ、何いまの、、というのがまあ、S・フラーなん だろうか、という感想ではありました

2011年4月20日(水)
朗報の訂正
左川ちか翻譯詩集の刊行予定を、森開社さんより連絡いただく。トップ頁の通り、5/25予 定、予価2千円との由。また、全詩集の別装版はもう少し時間がかかるとのことです。そし て、片影三号については、すでに出来上がって入荷済です。
挿絵 前回の、朗報として書いたことがことごとく訂正の憂き目にあい、申し訳なく。さらに、 譯詩集のご予約告知の際、焦り気味の打込みのせいで日付の間違いがあり、お客様よりご 指摘いただく。味方は思わぬところにも、などと喜んでいる場合ではなく、反省。改めて 深謝いたします。

2011年4月16日(土)
余震続く
今月こそ目録制作に着手しなければと思いながらも、立ちはだかる障害(半分は言い訳) にめげるこの頃。花粉症は一進一退、歯医者通いも先週から始まり、1〜2か月はかかりそ うな気配。ううむ。
午前中、整形外科(家人)への迎え待ちで、コンビニで物色中に余震有。結構揺れていて 怖い。震度は4とのことだった。

朗報としては、左川ちか全詩集<別装版>及び、左川ちか翻譯詩集が連休明けには上梓さ れる模様。片影三号も時を同じくして刊行、との連絡がありました。ご期待ください。
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○今週の読書  「ドイツ怪奇物語」1980年 潮文社(古書) やがて大冊を出される前川道介氏のドイ ツ案内。モノクロ図版多し。『よみがえる死者』の章までで頓挫中。  「猫の一年」 金井美恵子 2011年(文春)  あの有名な“トラー”も亡くなったと はいえ、猫の話というよりはサッカーについての辛口エッセイ。何気なく挿入される映画 の話にドキドキしてしまう。久美子氏の猫たちの絵が素晴らしくて感嘆!

2011年4月9日(土)
ヴィヴィアン、再入荷
レヴォカシオンvol Y ルネ・ヴィヴィアン特集が再入荷しました。情けないことにそれ だけの更新?でご容赦。
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数日前にほぼ1年ぶりくらいにプールへ行ってみた。水中を浮遊する感覚は得難いものがあ るのです。足先の痺れがなかなかとれないので泳ぐのは無理かもと思い、ウオーキングを 体験。歩くだけではなく走る!指導もあって、クセになりそうな一種の爽快感があったの だった。

2011年4月8日(金)
満開
1月半ぶりの検診のため、久々の外出。昨夜の余震の大きさに慄いて右往左往(階下へ行き つ戻りつ)したものの、家人は冷静に対処(起きてもこない)したのだった。それもあっ て、鉄道は大丈夫かという不安もあったものの、特に影響はなくスムーズだった。心もち 人が少ないように感じられる。早めに終われば帰りに古書会館へ行けるか、という淡い期 待は消え、待たされる。血液検査は特に異常はないけれど、超音波の検査を来月受けるよ うにと言われる。帰りの電車から時折見える桜は、満開で美しい。春爛漫の日和というの に、小石が体内に沈んでいるような落ち着かない気分はいつまで続くのだろう。

2011年4月2日(土)
新刊3点
「菫の花の片隅で」 ルネ・ヴィヴィアンは、2009年で没後百年との由。ボードレールの 娘/19世紀のサッフォー/ともいわれ、32歳の若さで夭折した詩人。レヴォカシオンvol Y の特集でご存知の方も多いかと思われます。(Yは現在品切れです)まさに菫色に彩られ た装本で、ロダン作の頭像の写真も収録されています。
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「赦しの日」 ニコラ・ギゴフは、1936年ブルガリア生。オルフェウスが紀元前13世紀ロ ドビの山に実在したトラキア人であることを実証し、研究書を5冊出し注目される。ロドビ 山麓に住み続けていて現代のオルフェウスを思わせるとの由。2008年に来日している。著 者朗読CD付。
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「山下菊二コラージュ展図録」 神奈川近代美術館鎌倉別館にて、1/8〜3/27まで開催さ れた。連作<戦争と狭山差別裁判>からの29点を中心に展開されていて、この図録には34 点ほどが収録されている。コラージュもまたインパクトがあります。

2011年4月1日(金)
お見舞い
震災から20日たった今も、先行き不安の種は尽きないように思えます。被災地近郊の方々、 ひたちなか市のK様、仙台市宮城野区のT様、仙台市青葉区のK様、福島市岡部のI様、ご無 事でしょうか。非力ながら、当方にできそうな(本について)ことなどありましたらお知 らせください。心よりお見舞い申し上げます。
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